紀伊國屋日記

紀伊國屋ホールのファンブログ

少年社中25周年記念第一弾 第40回公演『三人どころじゃない吉三』

2023年 6月8日(木)〜6月18日(日)上演

紀伊國屋書店提携公演 少年社中『三人どころじゃない吉三』を紀伊國屋ホールで観劇してきました。

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6月17日の昼公演に観劇したのですが、当日朝5時に『熱海殺人事件 バトルロイヤル50's』の情報解禁がありましたので興奮したまま紀伊國屋ホールに向かいました。8月も紀伊國屋ホールにお世話になることになりそうです。

2023年8月4日(金)~8月20日(日)とお盆の期間になりますが、『熱海殺人事件』50周年記念作品ということもあり割引価格で観劇出来る日程もありますので是非。

rup.co.jp

さて、本題の『三人どころじゃない吉三』の話に戻ります。

少年社中は物販ラインナップが多いのでロビーが賑やかで良いですね。

衣装の華やかさも少年社中の魅力のひとつですが、今回も衣装が素晴らしかったです。主演の梅津瑞樹さん演じるお嬢吉三は女性的な着物と男性的な着物の2パターンがあり目でも楽しめました。特に女装をしているシーンではいつ双眼鏡を覗いても美しく可愛いお嬢が観られましたので、この1点だけでも満足するほどでした(もちろんお芝居も素晴らしいです!)。

物語の中でキーとなる刀である庚申丸を演じた木津つばささんも大変愛らしい姿で気迫のある殺陣を披露しておりました。

舞台『ダブル』上演中の紀伊國屋ホール

現在コミプレで連載中の『ダブル』という漫画がありまして、天才役者とその役を献身的に支え時には代役を務めながら共に役者としての道を模索する2人の男の物語なんですが、現在進行中のパートではつかこうへい『初級革命講座 飛龍伝』が取り上げられています。

『ダブル』作者の野田彩子氏が紀伊國屋ホールで多く作品を演出してきた岡村俊一氏と長年紀伊國屋ホールで働いてこられた鈴木由美子氏に行ったインタビュー記事では『ダブル』が紀伊國屋ホールで上演された『初級革命講座 飛龍伝』を観劇したことがきっかけで生まれた作品であることが明かされており、作中の『初級革命講座 飛龍伝』も紀伊國屋ホールで上演されようとしていて、大変紀伊國屋ホールに縁の深い漫画作品です。

そんな作品が舞台化され、紀伊國屋ホールで2023年4月1日〜4月9日に上演されました。

公演期間中の様子が素敵だったので紹介します。

まず紀伊國屋ビル前のデジタルサイネージ。『ダブル』一色です。ポスタービジュアルが投影されることは「お決まり」ですが、長いサイネージも使用されているパターンは見たことがなかったので嬉しかったです。現在の紀伊國屋書店新宿本店は、隣接するアドホック新宿区ビルに店を構えていたコミック売り場も移転してきているのでこれも相まってかなり気合の入った展開になっていたのかもしれません。

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ホールに入ってすぐ目につくのは大きな複製原画とキャストのビジュアル写真。普段はつかこうへい氏と井上ひさし氏の写真が飾られている場所です。

原作 第二十八幕の冒頭、轟九十九が紀伊國屋ホールの入り口をくぐるまさにその瞬間のコマが配置されているのが粋ですね。

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ホール奥へ足を伸ばすとつかこうへい氏の写真とキャストのビジュアル写真。それから原作の作中に登場する『初級革命講座 飛龍伝』のビジュアルポスターです。

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今回の為に修正・着色されたもののようです。

階段にも複製原画が飾られ、作品への並々ならぬ愛を感じました。

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階段上からぐるっと撮った写真を見ていただくと階段の雰囲気もお分かりいただけるかと思います。

これは4月9日に上演された野田彩子氏、演出家・中屋敷法仁仁、キャストの玉置玲央氏、和田雅成氏が登壇したアフタートークショー付きの回の写真ですが、大変な賑わいでした。

野田先生も舞台の出来に大変感激していたようでいちファンとして嬉しかったです。
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入場特典として配られたイラストは『ダブル』の登場人物が紀伊國屋ホール内にいるもので感激しました。Gallery BOXにも『ダブル』が。

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5月26日に更新された原作最新話ではついに紀伊國屋ホールでの『初級革命講座 飛龍伝』が上演されております。是非。

【ご挨拶】ブログを開設しました

はじめまして。私はインターネットの片隅で新宿は紀伊國屋書店内4階に存在する「本屋さんの中の劇場」紀伊國屋ホールのオタクをしている者です。

紀伊國屋ホールは1964年に開場した劇場で、キャパシティは427人。舞台観劇と聞いてまず思い浮かぶかもしれない帝国劇場や宝塚劇団の大劇場、劇団四季の専用劇場といったミュージカルをやるような大劇場と比べると小さめではあるものの(劇団四季の専用劇場である自由劇場はキャパ約500人と似たような規模ですが)パイプ椅子が並ぶいわゆる「小劇場」と呼ばれる劇場に比べると比較的大きく施設も立派な印象の劇場です。

ごくごく小規模な劇場からまず目指すのが下北沢にある本多劇場かこの紀伊國屋ホールかという点で小劇場の聖地とも言われており、とある歴史から「新劇の甲子園」とも言われていたそうです。

紀伊國屋ホールの魅力は沢山ありますが、まずひとつ挙げると前川國男により設計された特徴的な床のタイルを始めとした劇場の造りが美しく、劇場内には特徴的なオブジェも飾られており、何より本屋の中を抜けて突然に現れる劇場の入り口は「非日常への入り口」と等しいと言ってもいいワクワク感。観劇前から観客を楽しませてくれる点が素晴らしいです。まさに文化芸術の極至といったところでしょうか。流石にオタクの贔屓目でしょうか。

とはいえ、演劇以外にもトークショーやお笑いライブも開催され、「紀伊國屋寄席」と銘打ち落語も毎月催されています。様々な文化が入り混じる場所と言えるでしょう。

これを読んでいる皆さんにとって紀伊國屋ホールといえばどんな印象でしょうか。存在を知らなかった?あるいは行ったことはあるけど椅子が硬く腰が痛くなる劇場?見づらい劇場?

知らない方には紹介します!

そして(少なくとも今は)実はフカフカの椅子で千鳥格子状に配置された座席で演劇を楽しめる劇場です!

ただの「紀伊國屋のオタク」が、少しでも多くの方が紀伊國屋ホールで豊かな体験と出逢えますようにと願いを込めて。様々な情報をお届け出来たらなと考えております。

これからよろしくお願いします。お楽しみに!